最近ふと思ったことがある。
わたし自身がそう感じているわけじゃないんだけど、
周りを見ていて、気になったことがある。
それは、「母親」という役割に、すっかり自分自身を重ねてしまっている人が多いな、ということ。
子どもが生まれると、生活の中心がガラッと変わる。
「ままとして」「母親なんだから」っていう意識が強くなって、
自分のことは後回し、ままらしく振る舞うことにエネルギーを使ってしまう。
でも、その姿を見ながら思う。
本来、「母親になる」って、“母親という役割がひとつ増える”というだけであって、
自分という存在そのものが「母親だけ」になるわけじゃないはずなんだよなって。
きっと、母親っていう役割はそれだけ大きくて、
社会の目も、家族の期待も、
ときに自分の中の理想像すらも、
それをどんどん大きく見せてしまう。
だから「まま」としてちゃんとしようとすればするほど、
「わたし」が見えなくなっていくのかもしれない。
でも、わたしは思う。
自分は自分としていつだってある。
もちろん子どもは大事。育児だって真剣。
でも、それだけじゃなくて、
「わたしはどうしたい?」って問いも持っていていいと思う。
そんなふうに、自分自身の輪郭を見失わずにいられたら、
もっと楽に、もっとあたたかく過ごせるんじゃないかなと思う。
母親になったからこそ、
「自分を生きる」ってことを、
もっと大切にできたらいいなと、感じたのでした。